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コピーライターから見た日常
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余白考
とにかく時間がないと、何から奪われて行くかというと、個人的な娯楽です。
優先順位を付けないとすべてができなくなる、となった時に
自分が何を削ったかということを上から順に見て行きましょう。

1.映画
映画館にはもう、おそらく2年は行っていないのではないでしょうか。
何とか観れたぞというのは、ミラノの帰りに飛行機で、
The Artist と ステキな金縛り くらいのものです。

あとは、たまにテレビでやっているもの。

2.美術展などの展示モノ
美術鑑賞がものすごく好き、というよりは、観たいものだけは行く、
というスタンスで足を運んでいたのですが、ついに去年はTCC賞展さえも行けない、
という体たらくでした。

3.テレビドラマ
CM中心に観てしまうのは職業病かと思いますが、
帰宅するともう深夜で、かろうじてどうしても見たいと録画した、
プロフェッショナルみたいなビジネスものや、歴史モノ、リアルタイムでみたいスポーツ、
そしてスポーツニュースくらいは観ますが、あとはなかなか観れません。

今年の大河ドラマなんて、1年分がテレビのハードディスクに貯まっているという有様。

あ、まず最初にこのブログを挙げないといけませんね・・・。

絶対に削らなかったのは、スポーツでしょうか。
さすがに頻度を減らさざるを得ないのはどうしようもないとしても、
趣味で体を動かすことは、まず優先させていました。

自分にとって何がいちばん大事なのかということが、よくわかりました。

そんな中、わずかな隙を突いて、先日、といってももう1ヶ月ほど前になると思いますが、
日本橋高島屋でやっていた、バーナード=リーチ展を見に行きました。

バーナード=リーチはこんな人です。


日本で民藝運動の一翼を担ったバーナード=リーチの陶芸にこれほどたくさん一度に触れるのは
初めてで、目の前で鑑賞する食器の数々は、それは見事なものでした。


ピカソがアフリカに影響を受けたように、
イギリス人である彼が日本に影響を受けることで生まれた作品は、
手法も、絵付けの作風も、東西の融合と言うにふさわしいものでした。

閉店間近の1時間で駆け足で回ったとはいえ、本物に触れることのよさは、
知っていながら、やはり必要なことだと思いました。

今回、このイベントを知ったのは、電車内の広告でした。
コピー中心の広告は、たたずまいは少々昔っぽいものの、きちんとした知識に裏付けられて、
説得力のある広告でした。



民藝運動を、頭では知っていたし、和食器屋の実家にはたくさんの民藝の商品が売っていたし、
実際に自宅でもそれを使っていたので、なんとなくわかった気でいたものの、
ああ、でももう一度触れてみたいと思った広告でした。

私が見た広告には、たしか「高島屋が70年ぶり2度目の民藝展を行います」というコピーが
書いてあったと思います。

時代はめぐります。
何かタイムトンネルを抜けた民藝運動が、ふたたび現代の解釈で蘇る、
そんな予感のあるコピーだと思いました。

百貨店という場所にあまり足を運ばなくなった私に、足を向けさせる理由をくれたこの広告の
おかげで、いい展覧会を鑑賞することができました。

広告は、この他にも2種ありました。





「西洋の大量生産文明に対する、東洋の美の挑戦」という言葉が響きました。
まさしくそういう時代だったのかもしれませんし、
いま、再びそういう時代に、決して後ろ向きではなく、発展的に戻るべきなのかもしれません。

西洋の文化を形だけ輸入してしまった日本が、すでに行き詰まり、限界を超え、
それでもその惰性で走ろうとする姿は、前時代的だと思います。

これだけ忙しくしている自分が言うのも何ですが、
余裕や余暇といった余白からしか、文化は生まれないでしょう。

バーナード=リーチ展を美術館ではなく、百貨店が行う。
消費者目線で文化を伝える場所として、美術館という鑑賞のための場所よりも、
百貨店という消費の場所は、適していると思いました。

残念だったのは、展覧会の会場を出たところで行われていた民藝の特設売場が、
70年前とさほど変わっていなかったことでしょうか。

欲しいと思うものが、ほとんどなかったです。
バイヤーの選定の目が、東洋の美を見いだすことができていれば、
この企画展は大きな成功を収めたでしょうけど。

そんな中で売れていたのは、当時民藝運動を主導していた人たちの作品たち。
1点数十万はする陶器が、いくつも売れていました。
百貨店には、本物が欲しいから行く。
民藝はもっと普通の人たちの手から生まれたモノですが、やっぱり百貨店である限りは、
そういった顧客の目に見合う商品を中心にしても、よかったのかもしれません。

そして、私が見たかったのは、その民藝運動に影響を受けた新進の作家たちだったのですが。
これぞバイヤーが選んだ商品だ、というモノを見せてほしかったというのが本音です。

70年後、第三回が行われるとしたら、今度は百貨店バイヤーの発掘力に期待したいと思います。










posted by 原 晋 | 21:08 | 広告 | comments(0) | trackbacks(0) |
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